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小麦 国内生産量

目次

小麦 国内生産量グラフ

小麦 国内生産量(数値)

西暦 和暦 生産量(千t)
2020年 令和2年 949
2019年 令和1年 1,037
2018年 平成30年 765
2017年 平成29年 907
2016年 平成28年 791
2015年 平成27年 1,004
2014年 平成26年 852
2013年 平成25年 812
2012年 平成24年 858
2011年 平成23年 746
2010年 平成22年 571

歴史的背景

古墳時代~弥生時代、日本に小麦が伝わったのが最初ですが、その当時の小麦は主に動物の飼料として使用されていました。日本の主食は米だったため、小麦はあまり注目されませんでした。

しかし、江戸時代に入ると、饅頭やうどんといった小麦を使った食べ物が広まり始めました。都市部での人口増加や交通の発展により、小麦製品が一般的になってきました。

明治時代になると、西洋の文化や食事が取り入れられるようになり、パンが紹介されました。学校の給食でパンが出されることも増え、パンが日常の食べ物として広まりました。

第二次世界大戦後、アメリカからの小麦輸入が増えました。この影響で、ラーメンやスパゲッティといった異文化の食べ物が日本で人気を集めるようになりました。

現在の日本では、小麦の消費量が増えています。しかし、多くの小麦は海外からの輸入に頼っているのも事実です。それでも、日本独自の小麦品種の研究や、美味しい小麦製品の開発が進められています。

生産量

日本では、小麦の生産量は米に比べて少ないです。それは、日本の食文化の中心が米にあるからです。小麦はパンや麺類に使われることが多いですが、その消費量の多くは輸入に頼っています。

具体的な数字で言うと、日本が自国で生産する小麦の量は、全体の約10%程度しかありません。残りの90%以上は、アメリカやカナダ、オーストラリアなどの国から輸入されています。

小麦を生産する地域としては、北海道が最も多くの生産量を誇ります。北海道の広い土地と適した気候が、小麦作りに最適だからです。他にも、東北や九州地方でも小麦の栽培が行われています。

最近では、日本独自の小麦品種の開発や、高品質な小麦の生産に向けた取り組みが進められています。日本の気候や土壌に合った小麦を生産することで、より美味しいパンや麺類を提供することを目指しています。

総じて、日本の小麦の生産量は限られていますが、質を追求する努力が続けられています。

生産地域

日本の小麦の主要な生産地域は北海道です。北海道は広い土地があり、気候も小麦の栽培に適しています。冷涼で湿度が低い夏は、小麦の品質を良くするのに役立っています。そのため、北海道は日本の小麦生産量の大部分を占めています。

次に、東北地方も小麦の生産地域として知られています。特に岩手県や秋田県での生産が盛んです。この地域も、気候が小麦栽培に向いているためです。

九州地方でも小麦の生産が行われています。福岡県や佐賀県などが主要な生産地です。九州では、特にうどん用の小麦が多く栽培されています。

その他、日本全国の多くの地域で小麦の栽培は行われていますが、生産量は北海道、東北、九州が中心です。

近年、日本独自の小麦品種の開発が進められており、各地で特色ある小麦の栽培が試みられています。それぞれの地域の気候や土壌に合わせた小麦作りが行われているのです。

政策

日本では、小麦の自給率が低いため、政府は小麦生産をサポートする政策を取っています。自給率とは、国内で生産される量が全体の消費量に占める割合を指します。小麦の自給率が低いのは、多くの小麦を海外から輸入しているためです。

  • 価格保障制度:日本の小麦農家は、安定した価格で小麦を売ることができるように、政府が一定の価格を保証しています。これにより、農家は収入の安定を期待して小麦を作ることができます。
  • 生産調整制度:市場に出回る小麦の量を調整するため、政府は小麦の生産量を制限することがあります。これにより、小麦の価格の大きな変動を防ぐことを目指しています。
  • 研究・開発支援:日本の気候や土壌に合った新しい小麦品種の開発をサポートするため、政府は研究機関に資金を提供しています。
  • 輸入制限:日本は、安全で高品質な小麦を確保するために、一部の小麦輸入に制限を設けています。

これらの政策は、日本の小麦産業を守るとともに、消費者に安全で美味しい小麦製品を提供することを目的としています。

問題点

  • 低い自給率:日本の小麦の自給率は非常に低く、多くの小麦は海外からの輸入に頼っています。これは、国内の生産量が消費量を満たせないためです。
  • 価格の変動:世界の気候変動や収穫量の変動などにより、輸入小麦の価格が大きく変動することがあります。これにより、パンや麺類などの小麦製品の価格も変わることがある。
  • 生産エリアの偏り:小麦の主要な生産地域は北海道が中心で、他の地域の生産は限られています。これにより、特定の地域での不作が小麦供給に大きな影響を与えることがある。
  • 古い品種の依存:新しい小麦品種の導入や研究が進む中、日本は古い品種の小麦に依存している場面があります。新しい品種は病気に強かったり、収穫量が多かったりする利点があるため、更新が求められています。
  • 農業後継者の減少:農業を継ぐ人が減少していることは、小麦生産においても大きな問題です。若い世代が農業に関心を持たないと、将来的に小麦の国内生産が難しくなる可能性があります。

これらの問題を解決するためには、研究や技術の導入、農業の魅力を伝える取り組みなどが必要です。

品種

小麦にはさまざまな品種があり、それぞれが特定の用途や特徴を持っています。日本でよく使われる小麦の品種には、以下のようなものがあります。

  • 春小麦:主に北海道で栽培される品種で、春に播種して夏に収穫します。パンや麺類に使われることが多いです。
  • 秋小麦:春小麦とは異なり、秋に播種して翌年の夏に収穫します。九州や四国での生産が中心です。うどんや蕎麦の原料として使われることが多いです。
  • 北海道小麦:具体的な品種名ではありませんが、北海道で生産される小麦は品質が高く、特にパン用として評価されています。
  • はるゆたか:日本で開発された品種で、パン作りに適しています。柔らかい食感と甘みが特徴です。
  • きたほなみ:北海道で開発された品種で、麺類やパンに使われます。使い勝手が良く、生産量も多い品種の一つです。
  • ちゅらびき:九州地方での栽培に適した品種で、うどんの原料として人気があります。

これらの品種は、日本の気候や土壌、そして食文化に合わせて開発や選抜が行われてきました。それぞれの品種は、特定の料理や製品を作るのに最適な特性を持っています。

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